和尚のひとりごと№1270「第34願 聞名得忍願」

和尚のひとりごと№1270「第34願 聞名得忍願」

 

 

第34願 聞名得忍願(もんみょうとくにんがん)

設我得佛十方無量不可思議諸佛世界衆生之類聞我名字不得菩薩無生法忍諸深總持者不取正覺

せつがとくぶつじっぽうむりょうふかしぎしょぶっせかいしゅじょうしるいもんがみょうじふとくぼさつむしょうぼうにんしょじんそうじしゃふしゅしょうがく

たとい我、仏を得んに、十方無量不可思議の諸仏世界の衆生の類、我が名字を聞きて、菩薩の無生法忍、もろもろの深総持を得ずんば、正覚を取らじ。

【言葉のせつめい】
無生法         真理の道理のこと
忍                 忍とは「忍可」を意味し、はっきりと認知することを意味する(岩波仏教辞典より)。
総持             忘失しない智慧

【現代語訳】
私が仏となる以上、数限りないあらゆる仏の世界に生きている者が、仏としての私の名を聞いたならば、菩薩の獲得すべき無生法忍と、仏法を記憶して決して忘れない力を得られるようにしよう。それができないようであれば、私は仏となるわけにはいかない。

 

 

参考文献 
現代語訳浄土三部経 (浄土宗出版)
無量寿経 (阿満利麿 著筑摩書房